銀座がん医療クリニック(がん免疫療法/東京)

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デュタステリドの効果とは?AGA治療の実力と注意点を医師が解説

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デュタステリドの効果とは?AGA治療の実力と注意点を医師が解説

最近、抜け毛が気になって鏡を見るのが憂鬱…

プロペシアだけでは効果が物足りない

そんな悩みを抱えていませんか?

AGA治療の世界では、デュタステリドという薬がフィナステリドを超える発毛効果を得られると注目を集めています

実際に臨床試験では、フィナステリドの約1.6倍の毛髪数増加が確認されており、進行したAGAにも高い改善効果を示すことが科学的に証明されています。

一方で、

どのくらいで効果が出るの?

本当に安全に使えるの?

といった不安も多いのが現実です。

本記事では、デュタステリドのメカニズムから具体的な効果、フィナステリドとの違い、正しい服用方法、注意すべき副作用まで、医師の監修のもと根拠に基づいた情報を分かりやすく解説します。

薄毛に悩む方が安心してAGA治療に取り組めるよう、デュタステリドの効果を丁寧にお伝えします。

また、デュタステリドを使ったAGA治療を受けたい方は、AGA治療がおすすめのクリニックを紹介した記事も参考にしてください。

この記事の監修者

銀座がん医療クリニック 医師チーム

医師・医学博士、MD・PhD

岩手医科大学大学院卒業後、東京医科大学病院で癌の化学療法の研究を続け、新規の薬剤使用方法の提案を行う。癌患者への結核菌を用いた樹状細胞療法の医師主導治験を大阪大学の医師らと実施。
また、世界初となる呼気(吐いた息)を使用した乳癌検出技術に関し、イスラエル企業と実用化に向けて東京女子医科大学をはじめとする病院群で臨床試験を実施中。 呼気検査という侵襲の低い検査体系で多くの人の早期発見に向けてスクリーニングの改革を進めている。

論文タイトル (Anticancer Research, 2021)

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デュタステリドとは?AGA治療薬としての基本的な効果も解説

ここからは、デュタステリドの基本情報について詳しく解説していきます。

デュタステリドの基本的な効果・特徴

デュタステリドとは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発された成分ですが、その後AGA(男性型脱毛症)に対する高い発毛効果が発見された画期的な内服薬です。

この薬の最大の特徴は、AGAの根本原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を強力に抑制することです。

DHTは、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素によって変換されることで生成されます。

このDHTが毛根に作用することで、毛周期が乱れ、髪が細くなり最終的に抜け落ちてしまいます。

デュタステリドは、この5αリダクターゼの働きを阻害することで、DHTの生成を大幅に減少させます。

その結果、乱れたヘアサイクルが正常化し、抜け毛の減少と発毛の促進が期待できるのです。

日本では「ザガーロ」という商品名で販売されており、0.1mgと0.5mgの2種類のカプセルがあります。

通常は成人男性に1日1回服用し、患者さんの症状や体質に応じて医師が適切な用量を決定します。

ザガーロとアボルブの違い

デュタステリドを調べていると、「ザガーロ」と「アボルブ」という2つの名前を目にすることがあります。

実は、これらは同じデュタステリドを主成分としていますが、用途が異なる別々の薬として承認されています。

ザガーロ(Zagallo)は、2015年に厚生労働省からAGA治療薬として正式に承認されたデュタステリド製剤です。

GSK社(グラクソ・スミスクライン)が製造販売しており、日本全国のAGA専門クリニックや皮膚科で処方されています

AGA治療を目的とした場合は、必ずザガーロとして処方を受けることになります。

一方、アボルブ(Avodart)は、2009年に承認された前立腺肥大症の治療薬です。

海外では「アボダート」として知られており、日本でも泌尿器科で前立腺肥大症の患者さんに処方されています。

つまり、アボルブは前立腺治療用、ザガーロはAGA治療用という使い分けがされているのです。

成分は同じでも、適応症(使用目的)が異なるため、AGA治療を受ける場合は必ずザガーロとして処方してもらいましょう

なお、2020年にザガーロの特許が切れたため、現在は複数の製薬会社からデュタステリドのジェネリック医薬品も発売されています。

ジェネリックを選択することで、治療費を抑えながら同等の効果を得ることができます。

デュタステリド厚生労働省承認の経緯

デュタステリドがAGA治療薬として承認されるまでには、綿密な臨床研究と安全性の検証が行われました

世界で最初にデュタステリドをAGA治療薬として承認したのは韓国で、日本はそれに続く2番目の国として2015年に承認しました。

承認に際しては、国内外で大規模な臨床試験が実施され、既存のフィナステリドを上回る発毛効果と安全性が科学的に証明されたことが決め手となりました。

特に注目すべきは、917名の男性を対象とした国際共同試験です。

この試験では、デュタステリド群がフィナステリド群と比較して、毛髪数や毛の太さの改善において統計学的に有意に優れた結果を示しました。

現在、デュタステリドは日本皮膚科学会が発行する「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」において、「行うよう強く勧められる(Aランク)」という最高水準の推奨度で評価されています。

これは、科学的根拠が十分にあり、多くの患者さんに有効で安全な治療法として認められていることを意味します。

デュタステリドの効果とメカニズム

デュタステリドの効果とメカニズムについて詳しく解説していきます。

デュタステリドの効果① 5αリダクターゼ阻害による作用機序

デュタステリドの効果を理解するには、まずAGAがどのように進行するかを知ることが大切です。

AGAの直接的な原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンです。

このDHTは、テストステロンが5αリダクターゼという酵素の働きによって変換されることで生成されます。

生成されたDHTが毛乳頭の受容体に結合すると、髪の成長期が短縮され、十分に成長しない細い毛が増え、最終的に抜け落ちてしまいます

デュタステリドの最も重要な特徴は、5αリダクターゼの「I型」と「II型」という2つのタイプを同時に阻害できることです。

従来のフィナステリドは主にII型のみを阻害しますが、デュタステリドは両方を強力にブロックします。

I型5αリダクターゼは皮脂腺や頭皮全体に分布しており、II型は主に前頭部や頭頂部の毛乳頭に存在します。

デュタステリドが両方を阻害することで、頭皮全体のDHT生成をより徹底的に抑制できるのです。

実際の臨床データでは、デュタステリド投与により血中のDHT濃度が90%以上減少することが確認されています。

これは、AGAの原因物質を大幅に減らすことで、毛根周囲の環境を改善し、ヘアサイクルの正常化を促すことを意味します。

デュタステリドの効果② DHTの生成抑制効果

デュタステリドのDHT抑制効果は、数値で見ても圧倒的です。

フィナステリドが血中DHTを約70%減少させるのに対し、デュタステリドは約90%以上の減少を実現します。

これは約1.3倍の抑制力に相当し、この差がAGA治療効果の違いとして現れます。

国際共同試験では、頭皮中のDHT量もフィナステリドより強力に抑制されることが確認されています。

頭皮は実際に薄毛が起こる部位ですから、この局所的なDHT抑制効果は非常に重要な意味を持ちます

デュタステリドの血中濃度は投与開始から約24週で安定し、その後は継続的にDHTを抑制し続けます。

この持続的な効果により、毛包(毛根)が徐々に回復し、細くなった毛が太く健康な毛に生まれ変わっていくのです。

興味深いことに、フィナステリドでは効果が十分でなかったという患者さんが、デュタステリドに切り替えることで、明らかな発毛効果を実感するケースも数多く報告されています。

これは、I型5αリダクターゼの阻害や、より強力なDHT抑制効果によるものと考えられます。

ただし、効果が強い分、男性ホルモン関連の副作用(性機能への影響など)の頻度がわずかに高くなる可能性があります。

デュタステリドの効果③ 臨床試験で実証された発毛効果

デュタステリドの発毛効果は、複数の大規模臨床試験によって科学的に証明されています。

最も有名なのが、917名のAGA男性を対象とした国際比較試験です。

この試験では、デュタステリド0.5mg・フィナステリド1mg・プラセボ(偽薬)の3群に分けて24週間(6ヶ月間)の効果を比較しました。

結果は明確で、デュタステリド群では、フィナステリド群と比較して毛髪数が約1.6倍、毛の太さの改善も有意に大きいという結果が得られました。

写真による専門医の評価でも、デュタステリドの方が優れた改善を示していました。

さらに注目すべきは、日本で行われた52週間(1年間)の長期試験データです。

この試験では、デュタステリド0.5mgの継続服用により、硬毛(しっかりした太い毛)の本数が着実に増加し、26週時点および52週時点で毛量の明らかな増加が認められました。

これらの結果を受けて、日本皮膚科学会は「デュタステリド内服の発毛効果には高い水準の根拠がある」として、最高ランクの推奨度を与えています。

実際の治療現場では、デュタステリド単独でも高い効果が期待できますが、ミノキシジル外用薬と併用することで、さらに優れた改善率を達成することも可能です。

これらの豊富な科学的根拠により、患者さんは安心して治療に取り組むことができるのです。

デュタステリドとフィナステリドの基本的な違い

デュタステリドとフィナステリドの基本的な違いを解説していきます。

デュタステリドとフィナステリドの作用範囲の違い(I型・II型への効果)

AGA治療を検討する際、多くの方が

デュタステリドとフィナステリド、どちらを選ぶべき?

と悩まれます。

両者の最も重要な違いは、作用する酵素の範囲です。

フィナステリド(プロペシア)は、主に5αリダクターゼのII型に作用します。

II型酵素は前頭部や頭頂部の毛乳頭、前立腺に多く分布しており、従来はAGAの主要な原因とされていました。

フィナステリドはこのII型を選択的に阻害することで、DHTの生成を抑制します。

一方、デュタステリド(ザガーロ)は、I型とII型の両方を阻害します。

I型酵素は、皮脂腺・肝臓・頭皮全体に広く存在します。

以前はI型のAGAへの関与は不明でしたが、デュタステリドの登場により、I型もAGAの進行に重要な役割を果たしていることが明らかになりました

この作用範囲の違いは、治療効果に大きく影響します。

特に、生え際(前額部)の薄毛や、フィナステリドで効果が限定的だった部位に対して、デュタステリドはより広範囲なアプローチが可能です。

実際の治療現場では、フィナステリドを1年以上服用したが思うような効果が得られなかった患者さんが、デュタステリドに切り替えることで明らかな改善を実感するケースも珍しくありません

これは、I型5αリダクターゼの阻害効果による可能性が高いと考えられています

ただし、効果の現れ方には個人差があります。

患者さんのAGAの進行パターンや体質によって最適な治療薬は異なるため、必ず専門医と相談しながら選択することが大切です。

デュタステリドとフィナステリドの効果の強さの違い

効果の強さに関しては、複数の臨床試験データからデュタステリドの優位性が明確に示されています

発毛効果の比較では、前述の国際臨床試験において、デュタステリドはフィナステリドの約1.5~1.6倍の毛髪数増加を達成しました。

また、毛の太さの改善においても、デュタステリドがより優れた結果を示しています。

脱毛抑制効果についても、デュタステリドはフィナステリドの約1.5倍の抜け毛抑制効果があることが報告されています。

これは、より強力なDHT抑制効果の結果と考えられます。

簡潔にまとめると以下の通りです。

  • 発毛効果:デュタステリド > フィナステリド(約1.6倍の効果)
  • 抜け毛抑制:デュタステリド > フィナステリド(約1.5倍の効果)
  • 作用範囲:デュタステリド(I型+II型)> フィナステリド(主にII型)

ただし、効果の発現には違いがあり、フィナステリドは比較的早く(3~6ヶ月で)効果を感じる方が多いのに対し、デュタステリドは効果実感まで6ヶ月~1年程度かかる傾向があります。

これは、デュタステリドの長い半減期(体内に留まる時間)や、作用する毛周期の範囲が広いことが関係していると考えられます。

効果が強力な分、体内で安定した効果を発揮するまでに時間を要するのです。

焦って短期間で判断するのではなく、長期的な視点で治療を継続することが、デュタステリドの真価を発揮するポイントです。

デュタステリドの効果が実感できる期間

デュタステリドの効果が実感できる期間として、以下の内容を解説していきます。

デュタステリドの効果実感までの目安期間

デュタステリドを始めたら、いつ頃から髪の変化を感じられるの?

これは治療を始める多くの方が抱く疑問です。

結論、デュタステリドの効果を実感できる期間は6ヶ月~1年が目安とお考えください。

フィナステリドが3~6ヶ月で効果を感じる方が多いのに比べ、デュタステリドはやや時間がかかる傾向があります。

ザガーロの添付文書においても「6ヶ月間の継続投与により効果を判定すること」と明記されており、医療現場でも半年以上の継続を前提として治療計画が立てられます。

実際の臨床試験データを見ると、デュタステリド群の毛髪数増加は投与開始から6ヶ月以降に顕著となり、1年でさらなる改善が確認されています。

これは、ヘアサイクルの特性と深く関係しています。

髪は「成長期→退行期→休止期」を繰り返すヘアサイクルを持っており、一度乱れたサイクルが正常化して新しい髪が太く成長するには、数ヶ月単位の時間が必要です。

デュタステリドでDHTが減少してヘアサイクルが改善されても、その効果が目に見える形で現れるまでには6ヶ月~1年の時間が必要なのです。

もちろん個人差があり、早い方では4~5ヶ月で抜け毛の減少や産毛の増加を実感することもあります。

しかし、3ヶ月で変化がないから効いていないと判断するのは時期尚早です。

効果を最大化するためには、焦らずに長期継続することが何より重要です。

短期間での自己判断による中断は、せっかくの治療効果を無駄にしてしまう可能性があります。

デュタステリドの初期脱毛について

デュタステリドを服用開始すると、一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」が起こることがあります。

これを経験すると

薬が合わないのでは?

と不安になる方も多いのですが、実は初期脱毛は薬が効き始めている証拠なのです。

では、なぜこのような現象が起こるのでしょうか。

デュタステリドによって毛母細胞が活性化され、休止期にあった毛根が一斉に成長期へ移行し始めます

この際、今まで頭皮に留まっていた古い毛が新しい毛に押し出されるようにして抜け落ちます

つまり、古い弱い毛が抜けて、新しい強い毛に生え変わる準備が始まったということなのです。

このことを裏付けるように、ある調査では、デュタステリド服用者の約85.7%に初期脱毛が確認されましたが、初期脱毛があった群の方が、最終的なAGA改善効果が高かったという結果が得られました。

これは、初期脱毛が起こった人ほど、後々しっかりとした発毛効果を得られる可能性が高いことを示しています。

初期脱毛の期間は個人差がありますが、一般的には以下の通りです。

  • 開始時期:服用開始から10日~1ヶ月後
  • 継続期間:1~3ヶ月程度(長い方で4~6ヶ月)
  • 特徴:一時的な現象で、その後は改善に向かう

初期脱毛中は不安になりがちですが、決して治療を中断しないでください

この時期を乗り越えることで、その後の太く強い髪の成長が期待できます

どうしても心配な場合は、担当医に相談して適切なアドバイスを受けましょう。

デュタステリドの長期継続の重要性

AGA治療全般に言えることですが、特にデュタステリドにおいて長期継続は治療成功の絶対条件です。

デュタステリドは半減期(薬の血中濃度が半分になるまでの時間)が非常に長い薬剤です。

その半減期は約2週間~1ヶ月で、フィナステリドの6~8時間と比較すると圧倒的に長くなっています。

この長い半減期には重要な意味があります。

1日1回の服用を継続することで、体内に徐々に蓄積し、約4~6ヶ月で血中濃度が安定します。

一度安定すると、24時間を通じて安定したDHT抑制効果が持続するため、ヘアサイクルの改善が継続的に行われます。

しかし、この特性は継続の重要性も同時に示しており、服用を中断すると徐々に薬効が薄れ、約半年程度で元の状態に戻ってしまう可能性が高いのです。

実際に自己判断で服用を止めた結果、薄毛が再び進行してしまったケースも少なくありません

AGAは進行性の疾患であり、根本的な治癒はできないため、効果を維持するには継続的な治療が必要です。

長期継続のために、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 最低1年間の継続を前提として治療を開始する
  • ・効果を実感しても勝手に中断しない
  • ・定期的な医師の診察を受けて治療方針を確認する
  • 生活習慣病のような慢性疾患として長期管理の意識を持つ

治療費の負担が気になる場合は、ジェネリック医薬品の使用や、クリニックの長期処方割引なども検討できます。

医師と相談しながら、無理なく継続できる治療プランを立てることが大切です。

デュタステリドの正しい服用方法

デュタステリドの正しい服用方法について解説していきます。

デュタステリドの用法・用量の詳細

デュタステリドの効果を最大限に引き出すには、正しい用法・用量を守ることが不可欠です。

基本的な用法・用量は以下の通りです。

項目内容
通常用量成人男性にデュタステリド0.1mgを1日1回経口服用
増量効果不十分な場合、医師の判断により0.5mgを1日1回に増量
服用回数1日1回(24時間間隔を目安)
服用期間長期継続が前提(最低6ヶ月以上)

重要なポイントは、必ず医師の処方と指示に従うことです。

早く効果を出したいからと自己判断で増量したり、副作用が心配だからと勝手に減量することは避けてください

デュタステリドの用量設定には、患者さん個々の状況が考慮されます。

初回治療の場合は0.1mgから開始し、効果や副作用を確認しながら必要に応じて0.5mgに増量するのが一般的なアプローチです。

高齢の方や肝機能に不安がある場合は、より慎重な用量調整が行われることもあります。また、他の薬剤との併用状況によっても調整が必要な場合があります。

服用方法については以下のポイントを守りましょう。

  • ・ソフトカプセル剤をそのまま水またはぬるま湯で服用
  • ・カプセルを噛んだり開けたりしない
  • ・食事の影響はないため、食前食後を問わず服用可能

カプセルを破って服用することは絶対に避けてください

薬剤が口腔や咽頭の粘膜に直接触れると刺激を与える可能性があります。

デュタステリド服用のタイミングと注意点

デュタステリドは1日1回の服用で効果を発揮しますが、毎日同じ時間に服用する習慣をつけることが重要です。

おすすめの服用タイミングは、以下の通りです。

  • 朝食後:生活リズムに組み込みやすく、飲み忘れしにくい
  • 就寝前:夜の習慣として定着させやすい
  • その他:自分のライフスタイルに合わせた固定時間

食事の影響はほとんどないため、空腹時でも食後でも問題ありません

ただし、胃腸が敏感な方は食後の服用をおすすめします。

服用時の注意点をいくつかご紹介します。

服用時の注意点

カプセルの取り扱い

  • ・カプセルは絶対に開封しない
  • ・デュタステリドは経皮吸収される性質があるため、カプセルから漏れた薬剤が皮膚に付着しないよう注意
  • ・特に女性や子供が触れないよう保管場所に配慮
  • ・万一皮膚に付着した場合は、すぐに石鹸と水で洗い流す

他の薬との相互作用

  • ・併用禁忌薬は特にないが、一部の薬剤(CYP3A4阻害剤など)で血中濃度が上昇する可能性
  • ・現在服用中の薬がある場合は必ず医師に報告
  • ・新たに他の薬を処方される際もデュタステリド服用を伝える

アルコールとの関係

  • ・特別な相互作用はないが、過度の飲酒は肝臓への負担となるため控えめに
  • ・服用タイミングを飲酒時間と重ならないよう調整することを推奨

継続性の確保

  • ・スマートフォンのアラーム機能を活用
  • ・ピルケースの使用で服用状況を視覚的に管理
  • ・カレンダーにチェック印をつけて習慣化

デュタステリド飲み忘れ時の対処法

長期間の服用が必要なデュタステリドでは、飲み忘れへの適切な対処が治療継続の鍵となります。

基本的な対処法は以下の通りです。

基本的な対処方法

気づいたらすぐに服用

  • ・飲み忘れに気づいた時点で、できるだけ早く1錠を服用
  • ・ただし、次回服用予定時間が近い場合(12時間以内)は注意が必要

まとめて服用は厳禁

  • ・忘れた分を後でまとめて服用することは絶対に避ける
  • ・2錠同時服用は副作用リスクを高める危険性がある
  • ・飲み忘れた分は諦め、次回分から通常通り服用を再開

具体的な判断基準

  • 忘れてから12時間以内:気づいた時点で1錠服用し、翌日は通常時間に服用
  • 忘れてから12時間以上経過:その日の分は諦め、翌日から通常通り再開
  • 複数日忘れた場合:自己判断せず、必ず医師に相談

デュタステリドは半減期が長いため、1日程度の飲み忘れで急激に効果が失われることはありません

しかし、習慣的な飲み忘れは血中濃度の低下を招き、治療効果に影響する可能性があります。

以下のような飲み忘れ防止策を実践することをおすすめします。

デジタルツールの活用・スマートフォンのアラーム(毎日同じ時間に設定)
・服薬管理アプリの使用
・スマートウォッチの通知機能
物理的な工夫・週単位のピルケースで視覚的に管理
・歯ブラシなど毎日使うものの近くに薬を配置
・カレンダーにチェックを入れる習慣
生活習慣との連動・朝のコーヒータイムと合わせる
・夜の歯磨きと同時に行う
・その他の日常ルーティンと組み合わせる

万一、何日も続けて飲み忘れてしまった場合は、自己判断で倍量を服用したりせず、必ず担当医に相談してください。

医師が患者さんの状況を評価し、最適な再開方法をアドバイスします

デュタステリドの主な副作用の種類

デュタステリドは高い発毛効果を持つ一方で、男性ホルモンに作用する薬剤として、いくつかの副作用が報告されています。

ただし、ほとんどの副作用は軽度で、服用中止により改善することが分かっています。

主な副作用の種類をご紹介します。

主な副作用

性機能関連の副作用

  • 性欲減退(リビドー減退):最も報告の多い副作用
  • 勃起不全(ED):勃起力の低下や維持困難
  • 射精障害:射精量の減少や射精困難
  • 精液量の減少:男性ホルモン抑制に伴う変化

乳房に関する症状

  • 男性乳房化:乳房の腫大や形状変化
  • 乳頭の痛みや違和感:触ると痛みを感じるケース
  • 頻度は稀だが、症状が現れた場合は医師に相談が必要

精神・心理的症状

  • 抑うつ症状:気分の落ち込みや憂鬱感
  • 不安感:理由のない不安や心配
  • 直接的因果関係は不明な部分もあるが、報告されている

皮膚・アレルギー症状

  • 発疹や湿疹:体や顔に現れる皮膚の炎症
  • かゆみ:全身または局所的なかゆみ
  • じんましん:アレルギー反応による皮膚症状

消化器症状

  • 腹部不快感:お腹の重苦しさや違和感
  • 下痢:軟便や頻回の排便
  • 大部分は軽度で一過性

その他の症状

  • 肝機能数値の異常:定期検査で発見されるケース
  • 倦怠感:体のだるさや疲労感

これらの副作用を見ると不安になるかもしれませんが、重要なのは頻度と重篤度です。

多くの副作用は軽度で、治療継続に支障をきたすほど重篤になることは稀です。

また、体が薬に慣れることで症状が軽減するケースも少なくありません

万一副作用が現れた場合は、自己判断で服用を中止せず、必ず医師に相談してください。

用量の調整やフィナステリドへの変更など、適切な対処法をアドバイスしてもらえます

デュタステリドの副作用の発現頻度

副作用の種類を知ったところで、

実際にはどのくらいの確率で起こるの?

という疑問をお持ちの方も多いでしょう。

臨床試験や製造販売後調査のデータから、副作用の発現頻度をご紹介します。

国際臨床試験(557例)でのデータ勃起不全:4.3%
性欲減退:3.9%
精液量減少:1.3%
日本人対象の臨床試験(120例)でのデータ性欲減退:5.8%
勃起不全:5.0%
射精障害:1.7%
その他の副作用頻度乳房症状(痛み・肥大):1%未満
精神症状(抑うつなど):1%未満
皮膚症状(発疹・かゆみなど):1%未満
肝機能異常:1%未満

これらの数値から分かることは、最も注意すべきは性機能関連の副作用で、それも発現するのは数%程度ということです。

95%の方には性機能への影響は現れない計算になります。

また、副作用の重篤度についても重要な情報があります。

  • 大部分の副作用は軽度で、日常生活に深刻な支障をきたすことは稀
  • 可逆性があり、服用中止により改善することが多い
  • 継続服用により症状が軽減するケースもある

特別な注意点として、PSA(前立腺特異抗原)値の変化があります。

デュタステリド服用中はPSA値が約50%低下しますが、これは副作用ではなく薬理作用の一環です。

ただし、前立腺がん検診を受ける際は、服用していることを必ず医師に申告してください。

副作用が起きた場合の対処は、以下の通りです。

  • 軽度の症状:経過観察しながら治療継続
  • 支障が大きい場合:用量調整やフィナステリドへの変更
  • アレルギー症状:服用中止と適切な治療

副作用の頻度は個人の体質や健康状態によって変わります

過度に心配する必要はありませんが、治療開始前に医師とよく相談し、定期的なフォローを受けながら安全に治療を進めることが大切です。

デュタステリド服用時の基本的な注意点

デュタステリド服用時の基本的な注意点として、以下の内容を解説します。

デュタステリドを服用できない方

デュタステリドには「禁忌」と呼ばれる、絶対に服用してはいけない方の条件が定められています。

絶対に服用できない方は以下の通りです。

絶対に服用できない方

女性(すべての年代)

  • ・デュタステリドは男性専用の薬剤
  • 妊娠中の女性が服用すると胎児の生殖器発育に重篤な影響を与える可能性
  • ・授乳中も禁止
  • 触れることすら避ける必要があり、家族に妊婦がいる場合は取り扱いに特別な注意が必要

20歳未満の方

  • ・AGA(男性型脱毛症)は成人以降に発症する疾患
  • ・小児・未成年に対する有効性・安全性が確立されていない
  • ・成長期のホルモンバランスに悪影響を与える可能性

重度の肝機能障害がある方

  • ・デュタステリドは主に肝臓で代謝される
  • ・肝機能が著しく低下していると薬剤が適切に分解されない
  • ・血中濃度が過度に上昇し、副作用リスクが高まる

薬剤過敏症の既往がある方

  • ・過去にデュタステリドやフィナステリドでアレルギー反応を起こした経験
  • ・5α還元酵素阻害薬全般に対する過敏症
  • ・重篤なアレルギー症状(アナフィラキシーなど)のリスクがある

その他の慎重投与が必要な方

  • ・重篤な心疾患・腎疾患のある方
  • ・他の治療薬を多数服用中の方
  • ・肝機能に軽度の異常がある方

これらの禁忌事項は、患者さんの安全を最優先に定められています

自己判断は絶対に避け、必ず医師の診察を受けて適応を確認してください。

特に女性の場合、妊娠していることを知らずにパートナーの薬に触れてしまうケースも考えられます。

デュタステリドを服用中の男性は、家族への説明と適切な保管方法の徹底が重要です。

デュタステリド服用に医師の診察が必要な理由

デュタステリドは要処方箋医薬品であり、必ず医師の診察と処方を受けなければ入手できません

これには重要な理由があります。

それぞれの理由を詳しく解説していきます。

正確な診断が必要

薄毛の原因はAGAだけではないことをご存知でしょうか。

甲状腺疾患・円形脱毛症脂漏性皮膚炎栄養障害ストレス性脱毛症など、様々な原因があります。

デュタステリドはAGA専用の治療薬のため、AGA以外の脱毛症には効果がありません

医師は以下の方法でAGAを診断します。

  • ・詳細な問診(家族歴、発症時期、進行パターンなど)
  • ・視診(頭皮・毛髪の状態観察)
  • ・必要に応じて血液検査(ホルモン値、甲状腺機能など)

この正確な診断なしに治療を始めても、効果が得られないばかりか、真の原因の治療機会を逃してしまう可能性があります。

個別化した治療計画の立案

AGA治療は患者さんごとに最適なアプローチが異なります

医師は以下の要素を考慮して治療計画を立てます

  • ・AGAの進行度(ハミルトン・ノーウッド分類など)
  • ・年齢と生活スタイル
  • ・既往歴と現在の健康状態
  • ・治療に対する期待と予算
  • ・副作用への懸念度

例えば、軽度のAGAであればフィナステリドから開始し、効果不十分な場合にデュタステリドに変更するステップアップ療法が選択されることもあります

安全性の確保と副作用管理

デュタステリドは長期服用が前提の薬剤のため、継続的な安全性監視が欠かせません

医師による定期的なフォローには以下が含まれます。

  • ・副作用の有無の確認(問診・診察)
  • ・必要に応じた血液検査(肝機能、PSA値など)
  • ・効果判定と治療方針の見直し
  • ・患者さんの不安や疑問への対応

法的な要件

日本では医療用医薬品の適正使用を確保するため、処方箋なしでの販売は法律で禁止されています

これは患者さんを守るための重要な仕組みです。

専門的なアドバイスの提供

AGA治療は薬剤服用だけでなく、生活習慣の改善や他の治療との併用など、総合的なアプローチが効果的です。

専門医なら以下のような包括的なアドバイスが可能です。

  • ・食事・運動・睡眠の改善指導
  • ・ミノキシジル外用薬との併用検討
  • ・メソセラピーなど他の治療オプションの紹介
  • ・心理的サポートとモチベーション維持

とりあえず薬だけ欲しいという気持ちは理解できますが、最短で確実な改善を目指すなら、専門医への相談が最も安全で効果的な選択です。

デュタステリドとミノキシジルの併用について

デュタステリドとミノキシジルの併用について解説していきます。

デュタステリドとミノキシジル併用のメリット

AGA治療において、デュタステリドとミノキシジルの併用は「守りと攻めの最強コンビ」と呼ばれることがあります。

この組み合わせが、多くのAGA専門クリニックで標準治療とされている理由をご説明します。

デュタステリドとミノキシジルには作用メカニズムの相乗効果があります。

デュタステリドの役割(守り)

  • ・DHTを強力に抑制してAGAの進行を阻止
  • ・ヘアサイクルの正常化
  • ・抜け毛の大幅な減少

ミノキシジルの役割(攻め)

  • ・毛乳頭細胞の活性化
  • ・血管拡張による頭皮血流の改善
  • ・毛母細胞の細胞分裂促進
  • ・新しい毛の成長スピード向上

この2つのアプローチにより、「抜け毛を減らしながら、同時に発毛を促進する」という理想的な治療効果が期待できます。

また、単剤治療と併用治療の比較研究では、併用群において以下の優れた結果が報告されています。

  • 毛髪数の増加:単剤治療の約1.3~1.5倍
  • 毛の太さの改善:より顕著な改善率
  • 患者満足度:有意に高い満足度スコア
  • 改善実感までの期間:やや短縮される傾向

特に効果的なケースは以下の通りです。

  • ・フィナステリド単独で効果が頭打ちだった方
  • ・進行度の高いAGA(ハミルトン・ノーウッド分類でIII以上)
  • ・より早く確実な効果を求める方
  • ・生え際(前頭部)と頭頂部の両方に薄毛がある方

さらに、併用の組み合わせによっても効果や安全性に違いがあります

組み合わせの違い

 外用ミノキシジル+デュタステリド

  • ・最も一般的で安全性の高い組み合わせ
  • ・ミノキシジル5%外用薬(リアップなど)と併用
  • ・全身への副作用リスクが低い

内服ミノキシジル+デュタステリド

  • ・より強力な発毛効果が期待できる
  • ・医師の厳重な管理が必要
  • ・動悸や血圧低下などの副作用に注意が必要

併用治療は単剤治療より高い効果が期待できる反面、費用面での負担増副作用の判別の難しさといった課題もあります。

医師とよく相談して、自分に最適な治療戦略を選択することが重要です。

デュタステリドとミノキシジル併用の安全性について

2つの薬を同時に使って大丈夫?

副作用が増えない?

これらは併用を検討する際によく聞かれる質問です。

相互作用による特別な副作用増強は報告されていません

デュタステリドとミノキシジルは作用機序が全く異なるため、薬物間相互作用のリスクは低いとされています。

つまり、それぞれの副作用リスクが単剤使用時と大きく変わることはないというのが現在の医学的見解です。

デュタステリド由来の副作用の特徴

  • ・性機能関連(性欲減退、EDなど)
  • ・乳房症状
  • ・精神症状(抑うつなど)

ミノキシジル由来の副作用の特徴

  • 外用薬:頭皮のかゆみ、発疹、初期脱毛
  • 内服薬:動悸、血圧低下、むくみ、体毛増加

併用治療で最も注意が必要なのは、万一副作用が現れた際にどちらの薬が原因かを判別することの困難さです。

例えば、以下のように判断できます。

  • ・動悸が現れた場合:ミノキシジルの可能性が高いが、デュタステリドによる間接的な影響も考えられる
  • ・初期脱毛:どちらの薬でも起こり得る現象
  • ・気分の変化:複合的な要因が関与する可能性

このような場合、自己判断で一方の薬を中止することは避け、必ず医師に相談してください。

医師は症状の特徴や発現時期から原因を推定し、適切な対処法(用量調整・一時中断・薬剤変更など)をアドバイスします。

また、安全性を高めるために以下のポイントを確認していきます。

段階的な開始

  • ・まずデュタステリドを3ヶ月程度服用し、体調に問題がないことを確認
  • ・その後ミノキシジルを追加して併用を開始
  • ・この方法により、それぞれの薬の影響を把握しやすくなる

定期的なモニタリング

  • ・月1回程度の診察で体調変化をチェック
  • ・必要に応じて血圧測定や血液検査
  • ・効果と副作用のバランスを継続的に評価

外用薬優先の考え方

 安全性を重視する場合は、内服ミノキシジルより外用ミノキシジルとの併用を選択することが多いです。外用薬は全身への影響が少なく、副作用が現れても中止により速やかに回復します。患者さんに適した併用プラン

  • 安全性重視:デュタステリド+外用ミノキシジル5%
  • 効果重視:デュタステリド+内服ミノキシジル(要厳重管理)
  • コスト重視:まずデュタステリド単独で効果を確認

併用治療は確実に高い効果が期待できる治療選択肢ですが、医師の指導のもとで慎重に進めることが成功の鍵となります。

デュタステリドを安全に服用するために

デュタステリドを安全に服用するために重要なことについて、詳しく解説していきます。

デュタステリド服用に医師の診察・処方の重要性

ネットで薬だけ買えばいいのでは?

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、デュタステリド治療において医師の関与は治療成功の絶対条件です。

AGA治療は単に薬を処方すれば終わりではありません

医師は詳細な病歴聴取により薄毛の発症時期・進行パターン・家族歴・既往歴・服用薬・生活習慣を把握し、専門的な診察で頭皮・毛髪の状態を医学的に評価します。

そのうえでAGAの進行度分類や他の脱毛症との鑑別診断を行い、患者さんの進行度に応じた個別化した治療プランを提案します。

AGA治療は長期戦のため、継続的な治療効果判定も重要です。

写真撮影やマイクロスコープによる客観的な効果測定を行い、治療方針の最適化を図ります。

また、デュタステリドは長期服用が前提のため、定期的な副作用チェックや血液検査による安全性の継続的監視、正しい服用方法の指導や生活習慣改善のアドバイスなど、患者教育とサポートも欠かせません

医師の診察は、最短で確実な結果を得るための最良の選択なのです。

デュタステリドの個人輸入のリスク

インターネットで「海外製デュタステリドが安く買える」という広告を見かけることがありますが、個人輸入は非常に危険で絶対におすすめできません

個人輸入薬の最大のリスクは偽造薬・粗悪品の存在です。

日本で流通する個人輸入薬の実態調査では、

  • ・有効成分が全く含まれていない偽薬
  • ・表示と異なる成分が含有された製品
  • ・衛生環境の悪い工場で製造された製品
  • ・有害物質が検出された危険な製品

が多数確認されています。

正規医薬品には厳格な品質管理システムがありますが、個人輸入薬にはそうした保証は一切ありません

製造環境や成分含有量が不明で、有害な添加物が含まれている危険性もあります。

さらに、個人輸入では医師による適切なフォローを受けることができず、AGAの正確な診断もなく、副作用への対処も困難になります。

正規の医療用医薬品による副作用被害には医薬品副作用被害救済制度がありますが、個人輸入薬は対象外で、重篤な副作用が起きても治療費や補償は全て自己負担となります。

安全で確実な治療効果を得るために、必ず医療機関での正規処方を受けてください

デュタステリド服用時の定期的な検査の必要性

デュタステリドを長期間安全に服用するためには、定期的な検査による健康状態のモニタリングが欠かせません

最も重要なのがPSA(前立腺特異抗原)検査です。

デュタステリドはPSA値を約50%低下させるため、前立腺がん検診の精度に影響を与える可能性があります。

服用前のベースライン値測定と6ヶ月から1年ごとの定期測定が推奨され、検査時には必ずデュタステリド服用中であることを医師に伝え、測定値を約2倍に補正して評価する必要があります。

デュタステリドは肝臓で代謝されるため、肝機能チェックも重要です。

AST・ALT・γ-GTP・総ビリルビンなどを初回処方前と服用開始3ヶ月後、その後は年1回程度測定し、異常値の場合は服用中止や詳しい検査が必要になります

特にミノキシジルとの併用時には、血圧や心拍数による循環器系の監視が重要で、動悸や息切れ、めまいなどの症状に注意が必要です。

AGA治療は長期にわたるため、年1回の総合検査として血液一般検査・血糖値・脂質検査・腎機能検査なども併せて行うことで、全身の健康状態を管理できます。

定期検査により副作用や他疾患の早期発見、適切な治療方針の調整が可能になり、長期間安全に治療を継続するための重要な投資となります。

まとめ

デュタステリドは、5αリダクターゼのI型・II型を同時に阻害する独自のメカニズムにより、フィナステリドを上回る発毛効果が科学的に証明されたAGA治療薬です。

効果実感までに6ヶ月から1年程度を要し、初期脱毛が起こることもありますが、これらは薬が適切に作用している証拠として捉え、長期継続することが重要です。

副作用として性機能関連の症状が数%の頻度で報告されていますが、大部分は軽度で可逆性があります

ただし、女性や未成年は絶対に服用できず、妊婦が触れることも避けなければなりません

安全で効果的な治療のためには、必ず医師の診察・処方を受けることが絶対条件です。個人輸入による偽薬のリスクを避け、正規ルートでの処方を強く推奨します。

また、PSA検査や肝機能検査などの定期的なモニタリングにより、長期間安全に治療を継続できます。

AGA治療を検討されているなら、まずは専門医への相談から始め、正確な診断に基づいた適切な治療計画により、デュタステリドの優れた発毛効果を最大限に活用しましょう。

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