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悪性リンパ腫の生存率はどのくらい?ステージ別・年代別の余命目安と治療法を解説

「悪性リンパ腫」と診断されたとき、多くの方が気になるのは生存率や余命についてではないでしょうか。悪性リンパ腫は血液のがんの一種ですが、がんの中でも比較的治療の効果が高い疾患として知られています。

本記事では、悪性リンパ腫の基礎知識から、ステージ別・年代別の生存率や治療法、そして予後を左右する要因まで詳しく解説します。

悪性リンパ腫とは

悪性リンパ腫は、免疫システムを担うリンパ球ががん化して異常増殖する血液のがんです。リンパ節をはじめ、脾臓や骨髄、扁桃、胸腺など、全身のリンパ組織に発生する可能性があります。

日本では年間約3万人以上が新たに診断されており、血液がんの中では最も患者数が多い疾患です。発症年齢は幅広く、10代から高齢者まであらゆる年代で発症しますが、特に60代以降での発症が多い傾向にあります。

悪性リンパ腫は大きく「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」の2種類に分類されます。それぞれの違いを詳しく見てみましょう。

ホジキンリンパ腫

ホジキンリンパ腫は、病理検査で「リード・シュテルンベルグ細胞」という特殊な細胞が確認されるタイプです。日本での発症頻度は悪性リンパ腫全体の約5〜10%と比較的まれですが、治療への反応が良好で、5年生存率は80%以上と高い数値を示しています。

20〜30代の若年層と50〜60代の中高年層に発症のピークがあり、首やわきの下のリンパ節腫脹から発見されるケースが多くみられます。

非ホジキンリンパ腫

非ホジキンリンパ腫は、ホジキンリンパ腫以外のすべてのリンパ腫を指し、日本での発症の約90%以上を占めます。B細胞性とT細胞性に分けられ、さらに細かく70種類以上のサブタイプが存在するため、一括りにできない多様性も特徴です。

また、進行の速さによって「低悪性度」「中悪性度」「高悪性度」に分類され、低悪性度は進行が緩やかである一方完全治癒が難しく、高悪性度は進行が速いものの治療が効きやすいという特徴があります。代表的なサブタイプには、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫や濾胞性リンパ腫などがあげられます。

悪性リンパ腫の主な症状とB症状について

悪性リンパ腫の最も典型的な症状は、首やわきの下、足の付け根などのリンパ節の腫れです。痛みを伴わないことが多く、触ると弾力性のあるしこりとして感じられます。全身症状として、「B症状」と呼ばれる3つの症状が予後判定の指標として重視されています。

B症状とは、原因不明の38℃以上の発熱、6か月以内に体重の10%以上の減少、就寝時の大量の寝汗のことです。進行すると、腹部のリンパ節腫大による腹痛や膨満感、胸部のリンパ節腫大による咳や呼吸困難なども出現することがあります。

悪性リンパ腫のステージ分類(Ann Arbor分類)

悪性リンパ腫の進行度は「Ann Arbor分類」という国際的な基準で評価されます。4段階のステージに分けられており、それぞれに特徴があります。詳しく見てみましょう。

ステージ1(限局期)

病変がひとつのリンパ節領域、またはひとつの節外臓器に限局している状態です。最も早期の段階であり、治療への反応も良好なケースが多くみられる段階です。限局期で発見された場合、化学療法と放射線療法の併用により高い治療効果が期待できるでしょう。

ステージ2(限局期)

横隔膜の同じ側(上半身または下半身)で、2つ以上のリンパ節領域に病変が認められる状態です。まだ比較的限局した段階であり、ステージ1と同様に治療によって良好な予後が期待できます。治療方針はリンパ腫のタイプによって異なります。

ステージ3(進行期)

横隔膜の両側のリンパ節領域に病変が及んでいる状態です。脾臓への浸潤を伴う場合もあり、全身への広がりが進んだ段階といえます。治療は可能ですが、より強力な化学療法が必要になる場合があり、治療期間も長くなる傾向があります。

ステージ4(進行期)

リンパ節以外の臓器(骨髄、肝臓、肺など)に広範に浸潤している状態です。最も進行した段階ですが、悪性リンパ腫はステージ4であっても治療の可能性があり、他の固形がんとは異なる点として知られています。積極的な治療により寛解を目指せるケースも少なくありません。

悪性リンパ腫の5年生存率

5年生存率とは、がんと診断されてから5年後に生存している患者の割合を示す統計指標です。先に解説したホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫では、5年生存率が異なります。

ホジキンリンパ腫の生存率

ホジキンリンパ腫は、悪性リンパ腫の中でも特に予後が良好です。5年生存率は全体で80〜85%に達し、早期(ステージ1〜2)で発見された場合は90%以上の生存率が報告されています。

かつては致命的とされていたホジキンリンパ腫も、治療法の進歩により、現在では「治癒が期待できるがん」として位置づけられているのです。特に若年者では治療成績が良好で、長期的な寛解を維持できるケースが増えています。

非ホジキンリンパ腫の生存率

非ホジキンリンパ腫の5年生存率は約60〜70%ですが、サブタイプによって大きな幅があります。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は最も頻度の高いタイプで、5年生存率は約60〜65%です。進行が速いタイプですが、R-CHOP療法により多くの患者が寛解を達成しています。濾胞性リンパ腫は低悪性度リンパ腫の代表で、進行が緩やかなため10年以上の長期生存も珍しくありません。

年代別にみる悪性リンパ腫の生存率と特徴

悪性リンパ腫の予後は年齢によっても影響を受けます。年齢別の生存率について、詳しく解説します。

10代〜20代の生存率

若年層では、免疫力や臓器機能が保たれているため、強力な治療にも耐えられる体力があります。ホジキンリンパ腫は若年者に発症することも多いですが、治療への反応が良好で、5年生存率は90%前後と非常に高い数値を示しています。

一方で、治療による長期的な副作用(二次がん、不妊、心臓への影響など)への配慮も必要です。妊孕性の温存や治療後の長期フォローアップについて、主治医と十分に相談することが大切です。

30代〜40代の生存率

働き盛りの年代での発症は、仕事や家庭との両立という課題も伴います。生存率は70〜80%程度と比較的良好ですが、治療中・治療後の生活設計についても考慮が必要になるでしょう。

体力は十分にあるため、造血幹細胞移植など強力な治療オプションも選択肢として検討できます。社会復帰に向けたサポート体制を整えながら、積極的な治療に臨むことで良好な予後が期待できる年代です。

50代〜60代の生存率

悪性リンパ腫の好発年齢帯であり、最も患者数が多い年代です。5年生存率は65〜75%程度で、基礎疾患や全身状態によって個人差が大きくなります。高血圧や糖尿病などの合併症がある場合は、化学療法の用量調整が必要になることもあります。

治療チームとの密な連携により、最適な治療強度を見極めることが重要です。定期的な検査と副作用管理を徹底することで、治療を継続しやすくなります。

70代以上の生存率

高齢者では臓器機能の低下や合併症の影響で、標準的な化学療法の実施が難しい場合もあります。5年生存率は50〜60%程度とやや低下しますが、年齢だけで治療を諦める必要はありません。

近年は高齢者向けに用量を調整したレジメンや、副作用の少ない分子標的薬の登場により、治療の選択肢は広がっています。生活の質(QOL)を重視しながら無理のない治療を継続することで、長期生存を達成している患者も少なくありません。

ステージ別の生存率と余命の目安

悪性リンパ腫の予後はステージによっても異なります。ステージ別の生存率を見てみましょう。

ステージ1〜2(限局期)の生存率

限局期で発見された場合、5年生存率は80〜90%と非常に良好です。化学療法に放射線療法を組み合わせた治療が標準的であり、治療期間も比較的短く済むケースが多くなります。

早期発見のメリットは大きく、定期的な健康診断やリンパ節の腫れに気づいた際の早めの受診が重要といるでしょう。限局期では完全寛解を達成できる可能性が高く、治療後の長期生存も期待できます。

ステージ3〜4(進行期)の生存率

進行期であっても、悪性リンパ腫は治療への反応性が高い疾患です。ステージ3では5年生存率60〜75%程度、ステージ4でも50〜70%程度の生存率が報告されています。

特にホジキンリンパ腫やびまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、ステージ4であっても化学療法が効きやすく、完全寛解を達成できる可能性もあるのです。「ステージ4=末期」という固定観念にとらわれず、積極的な治療を検討する価値があります。

悪性リンパ腫の主な治療法

悪性リンパ腫の治療は、リンパ腫のタイプやステージ、患者の全身状態などを総合的に判断して決定されます。あくまで一例ですが、主な治療法には次のようなものがあります。

  • 薬物療法(化学療法・分子標的薬)
  • 放射線療法
  • 造血幹細胞移植
  • CAR-T細胞療法

治療法ごとに違いやメリット・デメリットがあります。詳しく見てみましょう。

薬物療法(化学療法・分子標的薬)

薬物療法は悪性リンパ腫治療の中心となる治療法です。複数の抗がん剤を組み合わせた多剤併用療法が標準的であり、代表的なレジメンとしてR-CHOP療法、ABVD療法などがあります。

R-CHOP療法は、CD20陽性のB細胞性リンパ腫に対する標準治療で、リツキシマブ(分子標的薬)と4種類の抗がん剤を併用するものです。分子標的薬の登場は悪性リンパ腫治療に革命をもたらし、従来の抗がん剤と比較して副作用が軽減される傾向があります。

放射線療法

放射線療法は、病変部位に高エネルギーの放射線を照射してがん細胞を破壊する治療法です。主に限局期のリンパ腫や、化学療法後の地固め療法として用いられます。ホジキンリンパ腫では、化学療法と放射線療法の併用が標準治療となっているのです。

照射範囲や線量は、病変の位置や広がりに応じて慎重に計画されます。近年は照射技術の進歩により、正常組織への影響を最小限に抑えた治療が可能になっています。

造血幹細胞移植

造血幹細胞移植は、高用量の化学療法や放射線療法で骨髄の造血機能を破壊した後、健康な造血幹細胞を移植して造血機能を回復させる治療法です。自家移植(自分の造血幹細胞を使用)と同種移植(他者からの造血幹細胞を使用)があり、再発例や高リスク症例に対する治療オプションとして位置づけられています。

身体への負担が大きいため、年齢や全身状態を考慮して適応が判断されます。

CAR-T細胞療法

CAR-T細胞療法は、患者自身のT細胞を遺伝子改変してがん細胞を攻撃する能力を付与し、体内に戻す最新の免疫療法です。再発・難治性のB細胞性リンパ腫に対して承認されており、従来の治療では効果が得られなかった患者にも奏効する可能性があります。

高額な治療費や実施可能な医療機関が限られるなどの課題はあるのは事実です。一方で、治療選択肢のひとつとして注目されています。今後さらなる適応拡大が期待されます。

予後を左右する要因と治療後の生活

悪性リンパ腫の予後は、さまざまな要因によって影響を受けます。また、再発のリスクがある点も忘れてはいけません。予後の過ごし方や再発リスクに備えた動きについて解説します。

予後に影響を与える主な因子

国際予後指標(IPI)は、非ホジキンリンパ腫の予後予測に広く用いられている指標です。評価項目として、年齢(60歳以上か未満か)、血清LDH値、全身状態(PS)、病期(ステージ)、節外病変数が挙げられます。

これらの因子を総合的に評価することで、低リスク群から高リスク群までの予後予測が可能になります。ただし、予後因子はあくまで統計的な傾向を示すものであり、個人の予後を決定するものではありません。

再発リスクと経過観察

悪性リンパ腫は、治療により寛解を達成しても再発のリスクが存在します。特に治療後2年以内は再発リスクが高いとされ、定期的な経過観察が重要です。

経過観察では、血液検査や画像検査(CT、PET-CT)、身体診察などを定期的に実施します。これにより再発の早期発見につながり、速やかな治療介入が可能となるのです。

治療終了後5年間再発がなければ治癒とみなされるケースも多いですが、低悪性度リンパ腫では晩期再発もありうるため長期的なフォローアップが必要です。

治療後の生活とQOL維持

治療が終了しても、倦怠感や免疫力の低下などの影響がしばらく続くことがあります。無理のない範囲で日常生活に復帰し、徐々に活動量を増やしていくことが大切です。

また、感染症予防のための手洗い・うがいの徹底やバランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠など、基本的な生活習慣を整えることで回復を促進できます。精神的なサポートも重要であり、患者会への参加やカウンセリングの利用も検討してみてください。

まとめ

悪性リンパ腫は、血液のがんの中でも比較的治療の効果が期待できる疾患です。5年生存率は全体で約70%、ホジキンリンパ腫では80%以上と、適切な治療により良好な予後を目指せます。

本記事で紹介した統計データはあくまで目安です。悪性リンパ腫と診断された場合は、担当医と十分にコミュニケーションを取り、自分の状態や治療方針について理解を深めることが大切です。

銀座がん医療クリニックでは、がん免疫療法やプレシジョンメディシンをはじめとした先進的な治療をご提案していますので、まずはご相談ください。一人ひとりの患者さんに寄り添い、最善の治療を一緒に考えていきます。

がん免疫療法について詳しくはこちら:https://gcm.clinic/

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